こんにちは、前田です。今年はまだあまり寒くないですね。冬の実感がわかないのですが、たまに都会に行くとすでに町はクリスマスの装いです。こちらでは紅葉がだいたい終わり、柚子が黄色くなってきたのが冬を感じることでしょうか。
いくつか落ちてきて、もう収穫しないといけません。焦る~~!
今、家の前の縁側カフェでお客を待ちながらこのブログを書いています。
3月、コロナで仕事がお休みになり、暇なので始めた週に1~2度の縁側カフェですが、毎回ご近所さんが10人くらい来てくれます。「歩いて行ける場所に集まれる場所がほしい」というニーズを聞き、「じゃ、やりましょうか?」と軽い気持ちで始めたのですが、今ではみなさんに喜んでもらい、他の集落でも縁側カフェを作る動きが広がっています。大きな儲けは無いですが、場所を提供し、こちらは地域のいろんなことを教えてもらえるのでwin-winです。(win-winって死語かな?)
田舎では、これも事業の一つとして良いかもしれませんよ。
つるかごづくりワークショップなどをしたくて建て替えた車のガレージでしたが、まさかのカフェ客席で大活躍中。コーヒーは横のテントで淹れています。
露店商資格を取る!
私は料理が得意ではないし、まさか自分がカフェ店主になるとは思っていませんでしたが、今では近所で焙煎している人のコーヒーを仕入れ、その方に教えてもらった淹れ方でドリップしてお客さんにお出ししています。紙コップコーヒーなので200円くらいが妥当だと思いますが、それだと続ける気がでないので、菓子つき300円でお出ししてます。お菓子は既製品の袋菓子です。コロナ時代ですし、そもそも手作り菓子を出せる資格はないのです。
私が取得した資格は保健所の「営業許可」の中でも「露店営業許可」になる(はず)←あまり詳しく名前が出てこない。「飲食店の許可なんだけど、施設はテント内です」ということです。kyokaannai.pdf (pref.kyoto.jp)
喫茶店だと、建物の許可も必要なので大変です。調理場の床や洗面台、トイレまでしっかりチェックされます。けれど露店商はテント内で作るので、許可が簡単なのです。
とはいえ営業許可取得の仕方などは都道府県や市で違うので、注意が必要です。京都府の場合は、京都市と京都府で分かれています。京都市の許可をとるのは厳しいらしいですが、京都府はわりと取りやすく、露店は京都市以外の府内どこでもテントを移動して営業できます(してないけど)。
カフェ店主と言っても、本格的な喫茶店ではなく、縁日の屋台のような露店商となるわけですが、加工所を持っている人でないと難しい調理はできません。私は加工所を持っていないので、1工程で完成させられるものしか作れませんし、なまものはダメ。例えばぜんざいを作りたかったら、缶詰のアンを温め、売っている餅を焼いて入れるのはオッケーですが、自分でアンを炊き、もちつきをして作るのはダメです。(まあ、うちに集まる人たちはコーヒーを飲みながらおしゃべりするのが目的なので、手作り菓子があっても注文しないので気にしてません。むしろみんなおやつを持ち寄るので、逆に食べ物が豊富になってます。)
客席はないので、テント内の道具がそろえば保健所で許可を取得できますが、衛生管理責任者の資格もいります。といっても指定の日時に一日講義を受けるだけです。南丹市では年に1度やってます。日が合わなければ、京都府内どこの市で受けても良いし、保健所の許可に間に合わなければ「あとで絶対講座受けます誓約書」(←こんな名前じゃないけど)を提出すればあとで受けてもよいです。
また、店で出すものによって、許可内容や金額が変わります。私は「飲食店許可」で、7年有効、1万6千円だったかな(2020年現在)。これで大体のものはオッケーだし、お酒も出せます(酔っ払い対応ができないので出しませんが)。これは、提供する予定のものを言って保健所に相談するのが良いでしょう。
許可を取ると決めたら、まず保健所に出向き、いろいろと説明を聞くことをおすすめします。インターネットで調べて自分で道具を買ってしまうと、あとで「これではだめです」と言われるかもしれません。「ごみばこは蓋つきの金属かプラスチックのもの」とか、いろいろあるんです。
一応私が用意したものをいうと、
そんなの売ってないから、屋根だけの折り畳みテントとホームセンターでシートを2枚買うことで対処しました。うちは玄関の大きさをはかって2メートル角のを購入
ホームセンターで1万円くらいで売ってます
ちなみに水は水道水のみです。おいしいからって井戸水はダメ。使いたかったら飲用か調べないといけません。上水タンクは蛇口付きが便利
蓋つき、金属かプラスチックのもの
クーラーボックスで大丈夫。温度計は庫内と庫外温度が測れるやつをホームセンターで別購入。
消毒と洗浄効果もあるやつ
うちはカセットコンロ。たこ焼きの人はタコ焼き機とか
です。コップやその他の物はこの時はいりません。これらを持って、保健所に行き、セッティングして見せて許可をもらいます。許可は1か月以内ぐらいに出て、書類やテントにはるシールが送られてきます。(シール、折り畳みテントに貼れなかったので、看板に貼りました)期限が来たらまた更新しに行きます。
実際営業するときは、食器は使い捨ての物を使います。使うまでは箱に入れるなどきれいに保ってくださいと言われました。
↑これだけあれば営業できます。客席は関係ありません。
露店商をやってみて
縁側カフェを初めて9カ月たちました。週に2回、火曜日と土曜日にやりたいのですが、本業のガイド仕事が始まってからは定期的にできていません。そうなると思って、開業当初から毎月「ふくろのねこ通信」というA4一枚の新聞的なものを発行し、次の月の営業日をお知らせしています。通信にはそのほか地域の自然やイベントなどのニュースと、地域の人限定割引券を付けてます。
そうそう、屋号も忘れずに。うちは大きな招き猫が目印なのと、一昨年から猫を飼いだしたので「ふくろのねこ」と名付けました。猫は袋に入るのが大好きなので、来た人がここで楽しんでくれるようにという意味です。この屋号をつけてfacebookも始めたので、創作教室などの宣伝もそちらでしています。コロナでストップしてますが、野鍛冶体験やつるかご体験などをしています。屋号を付けると活動がいろいろ広がるな~と思いました。
カフェのこれから
今、カフェは近所の人の情報交換場になっています。ここに来れば行事の連絡や入院した人の様子など何でもわかります。イベントのお知らせなどもできるので、便利です。
あっという間に1年近くたってしまいましたが、コロナが終わっても変わらずご近所さんの憩いの場でありたいです。そのためにあまり営業日を地域外に宣伝していません。ご縁があったら来れる場所です。もし来られたら、地域の人と積極的に交流してください。コーヒーめあてに来てはいけませんよ!(笑)
今後の目標は、もっとコーヒーを上手に淹れられるようになって「おいしいね」って言われることですねw
終わりに
私は地域カフェとして交流を目的とするカフェを作りましたが、この資格でいろんなことを考えられると思います。みなさんアイデアを出してやってみると良いのではないでしょうか。
「ふくろのねこ」 Fukuro no Neko | Facebook
\日本初!民間で作った移住ガイドブック「楽しい移住」/京都の里山、南丹市に移住した女子3名が作りました。8組の先輩移住者に徹底取材、多様な生き方暮らし方”これからの移住スタイル”をご紹介。実は知らなかった田畑の取得方法や古民家購入のノウハウなど。2019年3月発刊、全104ページオールカラー読み応えたっぷり。