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「楽しい移住」はこんな本、移住後の暮らしは本当に楽しい。

つむぎ 東裏です。
移住した古民家を使って小さなゲストハウスをやっています。普段は夫とウェブデザイン、デジタルマーケティングなど、広報関係の仕事をしています。

南丹市移住ガイドブックを発刊して気づけば1年半が過ぎました。

京都から1時間の便利なロケーションながら知名度が低い(実体験含めて、自分で言っちゃう)南丹市。ガイドブックの発送もぽつりぽつりと、けれど途切れることなく続いています。このホームページも気づけば更新が途絶え、本が完成して1回目の配布に全力投球したために恥ずかしながら、中身を紹介することをし忘れていました。

そこで今回改めて、本の紹介とわたし自身が移住して3年経った感想を伝えたいと思います。移住したてとは違う、落ち着いた気持ちで綴ります。

南丹市移住ガイドブック「楽しい移住」は100ページ超えのボリューム!

届いた方から一番多く言われる「こんなに内容盛り沢山の本だなんて想像しなかった。これがあれば本当に移住できますね。」嬉しいコメント。

そうなんです、ここが一番伝えたかったところで「これがあれば移住ができる」本を目指しました。メンバー3人それぞれの紆余曲折、悩んで止まって、転んだりしながら奮闘した経験を余すところなく、それでも削ったりして100Pになりました。

また、どこの移住本にも書いていない田舎での不動産購入の見えにくいところ(農地の取得など)も隠さず記しました。もちろん、南丹市が移住先になったら嬉しいですし、そうでなくても移住したい人にとってお役立ち情報になるように心がけました。農村エリアでは都会のように見えている家と土地を購入するパターンはほとんどなくて、かなりの確率で山や田畑がついてくる、要らないといっても購入条件に含まれているので、不動産購入手続きのほかにその地域管轄の行政窓口で手続きが必要なことなど、本当に必要な情報が提供されています。本人の鼻息が荒くなるくらい、移住したい人必携のバイブルです。

2019年3月発刊 全104ページ/オールカラー

楽しい移住をするなら知っておきたい人気コンテンツベスト3

リアルな移住経験から編集した「楽しい移住」、読者に人気のコンテンツを紹介します。

1どんな人が移住しているかわかる
実際に会いにいける人も。移住者の悩み「友達ができにくい」を解消します。個人的におすすめで、どんなきっかけで移住したかを一挙に聞ける機会って本当にレアです。とても魅力的な人たちばかりなのでスキップせず読んで欲しいです。
▷移住者インタビューたっぷり贅沢に8組(10名)紹介(P9〜)

2事前情報が少な過ぎる、南丹市がどんなところかわかる地域案内
タグりにくい#南丹市にある楽しいお店がいろいろわかります。
移住前にエリア散策しに来てくださいね。
▷朝市・マーケット・伝統と地域行事・カフェ&レストラン
▷体験プログラム・ギャラリー資料館・コミュニティスペース・シェアオフィス(P48〜)

3とにかくわかりにくい、不動産売買に関する情報
南丹市に移住するには、どんな選択肢があるのか、どうやって物件を探して、購入手続きに進むか、などなど本当に知りたいけれど有用な情報が得にくい部分をできる限り丁寧に書きました。
▷物件に含まれる農地を購入する場合(P 68〜)は必見です。

そのほかにも、移住につきものの”仕事”についても紹介しています。地域性を感じられるお仕事やフリーランスの働きかたなど。先輩移住者のリアルや枠組みをご紹介。

移住3年経って変わらない日常に幸せを感じています

わたし自身は移住とともに、結婚・起業・出産から子育てとライフイベントが一気に押し寄せたので移住したことが良かったのか、子供がいるからより楽しくなったのか、正直わからないところもありますが、日々の暮らしはストレスフリーになりました。

それまでの暮らしがいつの間にか窮屈になってしまっていた

移住前のわたしは、恋愛・結婚・女性の幸せといった概念に縛られたくないと、仕事100%、気づけば適齢期のようなものをはるか過ぎ去り、一人上手なふりをして実はストレス発散が苦手、逃げ道は常に海外旅行という生き方でした。一人旅で1週間とか2週間、毎日知らない国を散歩。リフレッシュして仕事人間に戻る、というサイクル。
社交的で、初対面の人とでも飲みに行ったり、毎日違う人と出会うのを楽しみにしていたのですが、同じように疲弊もしていました。

移住のきっかけは、人間らしい生活を取り戻したかったのかもしれません。今思うとハイスピードで移住計画を進めて、物件を決めてから1年で移住を完了させていました。

1年目は新しい暮らしに慣れるために精一杯

移住してみると、里山にある胡麻は、空が広くて、夜空は暗く、大きな道路や賑わいが近くにないのでとても静か。都会にある通勤ラッシュや週末ラッシュのような人の流れはなく、どこかへ行く気がなかったらどこにも辿りつきません。雑誌に載るようなお店がオープンしたり、閉店したりもなくて、都会から来た自分には景色が変わらない毎日。

初めの1年ほどは自分の知っている暮らしがポンと消えてなくなってしまって戸惑うこともありました。胡麻に移住してから圧倒的に人と出会わなくなり、気軽に飲みに行ったりできなくなったこともあって「自分」が消失したような気持ちになりました。外で誰かと出会っても「○○さんの奥さん」と呼ばれ、夫が不在時に集落の人が尋ねてきたら自分は伝言すらしてもらえず、自分って何者なのかと悲しくなったりもしました。

2年目はつむぎの活動で地域に知り合いが増えた

2年目は子供が生まれたこともあってあまり外の世界に出かけられませんでしたが、目の前の田んぼをやっているご近所さんに「大きな泣き声やねえ。」と話かけられたり、散歩で出会うお婆ちゃんにもれなく子供を抱っこしてもらうことになったり、お互い緊張感を持って接していた地域の人とが、自分が子供を介して近くなってきたようでした。
また、産後に同じ地区内のはづきさん(つむぎメンバー)に「自分たちの大変だった移住経験をまとめない?」と誘われて、当時南丹市の地域おこし協力隊をしていたあっちゃん(つむぎメンバー)を加え、移住本を作ることに。一気に2人友達ができて、更に市内に移住してきた先輩移住者さんを知ることができました。移住の理由や価値観、街とは違う暮らし方の秘訣など。三人寄れば文殊の知恵、どころかはづきさんとあっちゃんがそれぞれスーパーなので移住+田舎暮らしの楽しさをどんどん増やしてくれました。

3年目は地域を資源とする情報誌を作って地域外に発信ができるようになった

3年目は子供が歩くようになってお出かけも増えて、自分が住んでいるエリアで出会った人や好きなお店をまとめたフリーペーパー[gomanote ごまのおと]を作りました。ウェブやデザインの仕事も軌道に乗るようになってきて、地元の人との交流や胡麻に遊びにきてくれる人との出会いが増えてきました。胡麻が好きで遊びに来てくれるライターさんと一緒にお仕事をしたり、カメラマンさんと撮影したり、地元で農業をやるためにUターンした女の子と一緒に農系の体験を企画したり、楽しみがどんどん増えてきています。そのフリーペーパーがきっかけで、新聞に掲載されたり、TVで取り上げてもらったり、地域外からも面白そう、と気付いてもらえることがとても嬉しいです。何より、地元の方からお礼を言われる時はもったいなくて(笑)。この活動をすこしづつでもこつこつ続けていって次の世代が「胡麻で暮らしたい。」と思ってくれることが理想です。

以前はこんなに時間をかけて、醸成する、そんな働き方や暮らし方にはまったく興味がありませんでした。郷に入っては郷に従うことができている・・・のでしょうか。

とにもかくにも、石の上にも三年、を実感しています。
移住してから自分の暮らしが出来てくるのは、3年ほどたってからで大丈夫と思えたら気が楽になりませんか。

かまきりの赤ちゃんがいます。わかるかな。

 

田舎での暮らしは人間らしい生活がしやすいと感じています。
そして、人間が一番偉いんじゃないって実感します。
それは心地悪いものではなくて、自然と受け入れられてきます。

もし移住を考えている人は、何を取るか考えてみてほしいです。
わたしは窓を開けて風を入れて、虫や鳥の声を聞きながら、家族みんなでご飯を食べる。
朝起きて、夜眠る生活を取りました。

運営しているゲストハウスには、東京や神奈川、大阪や京都など
忙し過ぎる生活から逃れてリラックスしに来られるゲストさんがほとんどです。
とにかくゆっくり滞在してその良さに気付いてもらえたら嬉しいなぁと
いつも願っています。

家の外一歩出たら全部が遊び場。
贅沢な環境です。

雨降りの日、シャボン玉で遊んでいたら雨が止んでいつの間にか外に出ていた息子。
京都の田舎で暮らしてみたい

\日本初!民間で作った移住ガイドブック「楽しい移住」/京都の里山、南丹市に移住した女子3名が作りました。8組の先輩移住者に徹底取材、多様な生き方暮らし方”これからの移住スタイル”をご紹介。実は知らなかった田畑の取得方法や古民家購入のノウハウなど。2019年3月発刊、全104ページオールカラー読み応えたっぷり。

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